やまいも横丁

そのまなざしに刺さりたい

その熱を絶やさない――髭男FC配信ライブを観たよ

今の時代の当たり前なのかもしれないが、ライブの後のレポや、新曲が初オンエアされた後のファンの方の感想、コピー演奏動画などなどがSNSに上がるのがマーーーはやいので毎度驚かされる。ファンのみなさんも、高ぶった気持ちを一番良いタイミングで共有できるから良いよな、激アツだよな〜!と思いはするのだけど、そしてライブや新曲を聞いた時は毎度これ以上ないほどの胸の高鳴りを覚えて、でっかくて爆発しそうななにかを抱えるのだけど、私自身は感想を書くのがめちゃくちゃ遅い。そして今これからレポを書こうとしているライブも、気づけばすでに開催から二週間が経過している……。フレッシュとはとても言えない、クタクタのお漬物のような内容になってしまうに違いないのだけど、余韻をいっしょにヒタヒタと楽しんでくださる方がいらっしゃれば幸いです。今回も長いです。。

 

と、いうわけで、

2021/4/18、

Official髭男dism FC Tour Vol.2 - The Blooming Universe ONLINE -

を鑑賞しました。

 

髭男、2回目のオンラインライブ、そしてファンクラブ会員限定ライブ!

前回のオンラインライブもめちゃくちゃ良かったので、まさに待望のオンラインライブだった。聞きたい曲の投票なんかもあって、普段やらない曲も聞けるんじゃないかとワクワクしながら待っていたらあっという間にやってきた当日。

いやー、すごかった。

 

 

※以下、基本的にはセットリスト順に書き連ねています。

 

 

機材車やステージ設営のスタッフさん、PA機材などなど会場の雰囲気が伝わってくる映像に続いて、メンバーがステージに上がっていく様子。ああ、このライブが始まる前のソワソワする感じ、ライブハウス特有の空気感が伝わってきていいなあ……なんて思いながら、ついに演奏へ。

 

……「ハーーアーーーーーーーアアーーーーーーーー」

んなああああああああああああああああああ!!!!!!!!!

まさか!!!まさかの!!!一曲目!!!!!!!!

Second LINE!!!!!!!!!!!!!!!!!

気づいたときには机に手をついて立ち上がって「うわあああああああああ!!!!!!」と叫んでいた。さとしくんの「ハーアー」に被っちゃってた、完全に。実は、わたしがこのライブで聞きたい曲として投票していたのがこの曲。「やるかな……やらないかな……」とそわそわしていたらまさかの一曲目でぶちかまされたのである。いきなりリクエストにお応えいただいたような勘違いをさせてもらえて、いや、それもあるけどもっと純粋に、ライブで聞いてみたいと思っていたこの曲を聞けた嬉しさで胸がいっぱいになった。脳内でいろんなものがパーンと弾けた。

2018年の中野サンプラザでのライブで演奏されていた際の映像は「LIVE COLLECTION」のBlu-rayで観ていたのだが、そこからさらにパワーアップした髭男だからこそ、演奏してほしい曲だった。そしてやはり、彼らはその期待を大きく上回ってきてくれた。ブラスアレンジも豪華について、バンド全体が骨太になった感じ。これはさとしくんの高音ロングトーンが素晴らしいのはもちろんのこと、リズム隊がたまらなく良い。イントロ、サビ頭のマーチング?っぽいドラムが華やさ。そんでならちゃん!Aメロはリズム感出して(うまくいえない、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッ、ドゥッドゥッ、のことをいいたい……)からの、Bメロ以降のウォーキングベースが憎い!!憎いぜ!!!!アウトロまで優しくて、本当に大好きな曲だ。。

 

 

二曲目、異端なスター

 

ライブの定番曲とはいえ、何回聞いても良い。髭男の曲で、わたし的ずっとナンバーワンでオンリーワンであり続ける曲。

どこをとっても良かったが、とにかく一点申し上げておきたい。

冒頭のうぉーおーおーが最高なんじゃあああああ!!!!!シンプルな音なのに!!とってもシンプルな音の積み方のコーラスなのに!!!!こんなにもグッと来てしまう!!!気持ちよすぎるんだよねほんと。んあーーー!キモチイーー!!って。朝起きて日の光を浴びて背伸びをしながら「んーきもちいい!」なんて言っているひとの気が知れない朝超絶苦手夜行性人間のわたしにとっちゃ、このうぉーおーおーを聞いてる瞬間のほうがよっぽどきもちいいの。さとしくんが二回目で上にいって「ドーシ♭ーソー」になってからの音の鳴り方がもうすべて良い。大学時代アカペラを少しやっていたのだが、わたしがアカペラに魅了された理由が、この部分に全て詰まっているといっても過言ではないかもしれない。うむ。そしてこんなコーラスをしてみたかった。脳内再生しながら溜め息が出る。

 

そして三曲目、ESCAPADE

異端なスターからの繋ぎのアレンジ……これはもう、アースかな!!アースだね!!もともとアース意識して作った曲って言ってたけどこれはもうアースですよ!!Official Earth Wind 髭男 & Firedismですよ(?)。それからさとしさんの喉がまあ絶好調である。サビ終わりの「あーあーああーー」で「ド」出した後に、「イェエ!」って更なる高音フェイク(推定レ)だしちゃう藤原聡!!!そういうとこあるよね!!!びっくりしちゃうんだから!!いいぞもっと聞かせて!!!

そして今更ながら、照明がえげつない。数もえげつないし曲中の演出もえげつない。ドローンで撮影しているらしい映像もまたすごいことになっている。このままMVにしてしまえばいいのでは。

 

ここでさとっちゃん軽くMC。オーディオコメンタリーで本人たちも言ってたけど、MCの間ずっとちゃんまつがビート刻んでて、それを気にしていないかのような勢いでさとっちゃんがしゃべってて、でもちゃんまつは変わらずビート刻んでて、ほんとちゃんまつのこういうところ好きなんだよな……とにんまり。

 

MCからの四曲目、

What's Going On?

こちらは赤坂BLITZ公演のときのと近い、ロックテイストアレンジで。

コロナ禍になってから、この曲の歌詞があまりにもダイレクトに刺さるような出来事が続いたせいで、ここ最近はなんとなく、聞くことさえためらわれていたのだが、やはりライブで聞けてよかった。この勢いとメロディとで、聞けて良かった。

 

五曲目、コーヒーとシロップ、そして六曲目、Laughter、七曲目にゼロのままでいられたらと、バラード曲ゾーン。

コーヒーとシロップはNHKホールでも武道館でもやっていたし、LIVE COLLECTIONにも二公演分の演奏が収録されているけど、それだけに彼らの成長を実感できるのがまたいい(偉そう)。そして彼らだけじゃなくわたし自身に照らし合わせても、時間を経るごとに曲の印象が変わる、深みの増す曲だとつくづく思う。

 

Laughterはやっぱり圧巻であった。ロヂベーで初オンエアされたときからものすごいものを聞いてしまった……と思っていたが、やはりいつ聞いてもすごい。リリース形態がEPとはいえ表題曲じゃなかったからかそこまで知られていない(?)ようだが、とんでもなくパワフルで、同時に優しい曲だとおもう(HELLO EPだけでブログ書こうと思っていたのに書かないまま月日が流れているなあ)。曲中、舞台上を小さな鳥のようなものがとんでいて、歌詞に合わせて鳥が飛んでいる演出!?とおもったらドローンだった。さすがに鳥は飛ばせられないか……。

 

今回の公演はサポメンよっしーさんもいてさとしくんはハンドマイクでの演奏が多かったが、ゼロままはしっかりピアノを弾いていた。どちらが良いという話ではないけど、この曲はやっぱり、弾き語るような演奏がしっくりくる気がする。インスタライブでやっていたときも良かったが、バンドの演奏もやはり良かった。

 

ここでかなりしっかり目のMC。ファンクラブライブだし良いでしょう、ということでリラックスした様子のフロントマン。さっきまでのスーパーボーカリストの顔はどこへ行ったというのでしょう、そこにいるのはふにゃふにゃ笑顔で楢﨑さんに話を振りながらおしゃべりするさとったんではありませんか。ギャップ萌えとはよく言ったもので、こういう隅々にいたるまでの魅力にファンはメタメタにやられてしまうのである。あとやっぱり、さとしくんが「ねえねえならちゃん」のテンションで喋るのがどうしたって好きすぎる。

 

このライブではファン投票の人気曲に加え、本人たちがやりたかった曲も盛り込んだそうで、

ちゃんまつはSecond LINE、

ならちゃんはゼロまま、

大ちゃんはLaughterをチョイスしたとのこと。

ちなみにゼロままはファン投票1位だったそうな。大ちゃんがロヂベーリスナーの組織票なのでは!?って言ったのに対して、ならちゃんがロヂベーリスナーは髭団ファンのほんの一部やから。って返してたのに笑ってしまった。一番濃いファンたちだと思うし結構リスナー多いと思うから自信持って!!!

 

さてさとっちゃんが選んだ曲は……というフリ(このフリだけでもまあよう喋る。いいぞ。)に続いて、八曲目へ。

 

ダーリン。

いや……。これは……。

不意打ち中の不意打ちだった。ツイッターでファンのみなさんも同様の感想をつぶやいていたが、本当に驚いた。一曲目がSecond LINEだったこととは比べようのないほど驚いた。ダーリン。やってくれるのか!!ああ、どこまでファンの気持ちが分かっている、というか、ファンを驚かせて喜ばせるのが上手なバンドなんだろうか。

「ダーリン。」は、いわゆる、髭男の「隠れた名曲」というやつである。ファーストミニアルバム「ラブとピースは君の中」の最後に収録された曲。(わたしは個人的に、「ラブとピース」に収録された曲はaikoの影響を特に強く受けている曲が多いと思っている。まったく個人の主観だが、愛なんだが…が一番aikoの影響を色濃く感じる。愛なんだが…も聞きたい……。)わたしはダーリン。がかなり好きで、実は家でよく歌っている髭男ソングランキングかなり上位の曲である。時々、さとしくんの「ずっとずっと好きでいつづけてしまったの」がどうしようもなく聞きたくなる。

それを!!今の髭男の演奏で……!!感無量だった。アーカイブ期間、時間がない時でもダーリン。だけ繰り返し繰り返し流して聞いていた。あったかくて、優しくて。

演奏が終わったあとのMCで、

「この曲を収録した時はいつも、とんでもないハイペースで歌録りをしていた(銀行員時代かな?)。これを録ったときもその日4曲目の歌録りだったので、喉が限界だった。かなり絞り出して歌ったものが音源になっているので、ちゃんとした状態で演奏したかった」(ニュアンス)

と、今回選んだ理由を話していた。

ナルホド。たしかにこの曲の音源におけるさとしくんの歌声は、さとしくんの声の変化を一番感じられるような、かなりロックな歌声である。わたしは勝手に、この時のさとしくんはエレカシのみやじに憧れてたんだろうな!と予想していたのだが、どうやら違ったらしい。んー違ったかー!(笑)(みやじっぽい、と思ってきくとそこそこみやじっぽいので、良かったらそういう気持ちで聞いてみてください(笑)。)

歌だけじゃなくて、ホーンアレンジも、コーラスもめちゃくちゃ良かった。何度も書いていると思うがやっぱり髭男はコーラスお上手バンドだと思う。

 

軽くMCを挟んで、ラストスパートへ。

九曲目、 

犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!

しかし、すごい曲だ。盛り上がるのはもちろん、歌詞のポップさも、なんというかちょうどいい。冒頭のジャジャジャジャジャ!を聞くときいつも、これぞバンド!と思う。そしてここへきて、さとしくんの声が出まくっていてすごいことになっている。この日は最初から絶好調だったが、まあよく出ている。最後のサビ、「手を重ねて鐘を鳴らしあうよーーーエイ!」って歌ったときのフェイクの入れ方、ハイトーンの伸ばし方ったらすごかった。食べても食べてもまだ食べられる、成長期の子の胃袋みたいな。いや、例えがひどすぎるな(笑)

 

勢いそのままに、来ました来ました!十曲目、

ブラザーズ!!

ライブでみんなで両手を「アッチモコッチモ」するのが最高に楽しい一曲。前回のオンラインライブではやってなくて、やっぱり無観客だとそれが際立ってしまうからだろうか……と思っていたので、やってもらえてうれしい。

そして、なんといっても粋な演出!!!

突然画面がZoomのミーティング参加の画面に切り替わった……!?と思っていたら、Zoomの様にそれぞれのメンバーが個別のカメラに映し出され、分割画面に!!!なんてナウでポップでいかした演出なんでしょう!!ミーティング参加の画面が出たとき、「やべっ!(自分のPCの)Zoom起動されちゃった!?」と思って慌ててPCに駆け寄ったくらいには、まんま騙された。

それぞれのパートのソロがまた良い。ソロパートあたりからスカっぽいアレンジになって、このアレンジがまた良かった。

ぬましょのパーカスソロとちゃんまつのドラムソロの応酬(ぬましょの大太鼓の前にやってきてマレットを手に取り、あ!隠れなきゃ!とでもいうように慌ててしゃがんで隠れるさとっちゃん(見えてる)。ドカーンと一発放って照明がちゃんまつのほうに向くと、マレットを丁寧に元の位置にもどしてヨイショヨイショと退場するさとっちゃん。だからこのギャップなんですよ~。)

ブラスパート、からのよっしーさんのピアノ、おしゃれすぎる!いま自分が観てるライブ、髭男のライブですよね!?と思ってしまう音楽性の幅広さ。

大ちゃんはギターソロでスイツイのフレーズを弾いてくれた、流石だぜ!!

全員で合わせる、音階上がっていくフレーズがかっこいい~、なんて、思っていたら、そのまま、まさかの!!

 

ティリリリリリリリジャッジャーーーーー!!!

ノーダウト先輩!!!????(引き続きスカアレンジ!!)

 

こんなのアリなのか、、、!!髭男のライブアレンジはすごいすごいといつも言っているけれども、今回もしてやられたりである。こんな最高なアレンジがまだあったのか。アレンジの引き出し、いくつ持ってるんだろうか。予想外の展開に身を任せる感じ、予想外すぎて、でも気持ちよくて全身が痺れる感じ、クセにならないわけがない。

スカアレンジが新鮮だけどものすごく映える。オーディオコメンタリーでさとしくんも言っていたが、ちゃんまつがこの上なく輝いている。さとしくんが「ワンモアターイム」の前のちゃんまつの「タカタカタカタカタカタカタカタカ」(16分音符?)が良い、と言っていたのが良かった。

このメドレー?アレンジはしかしすごかった。アーカイブ期間が終わるまえ、名残惜しくてこの部分を必死でリピートした。

 

十一曲目、発明家。ザ・ライブ映え。

ちなみにならちゃん、ブラザーズからここまでサックス奏者である(途中、バリサクからアルトサックスに持ち替えていたかも?)。たしかオーディオコメンタリーで、(サックスではソロをやっているけど)「ベースソロやりたいと思わない」と言っていて、ならちゃんらしいなあと思った。ベースはあくまでベース、みんなを支えるポジションの楽器として考えているあたり、ならちゃんの性格が出ている気がする。

 

そしてこの曲をやらないわけにはいかないでしょう、満を持しての十二曲目、Universe

ここまで十一曲、結構エネルギー消費する曲歌ってきて、普通にUniverseを歌えるって、藤原さん、あんたの喉、体力どうなってるんや……と思わずにはいられない。テレビでの演奏は観ていたが、髭男のライブのセトリに組み込まれたUniverseを聞けたのは初めてで、やっぱりそれが嬉しかった。今回のライブが少し昔の曲が多めだっただけに尚更、勝手なファン心理ではあるが、この曲がセトリに並んでいるのが嬉しかった。Cメロの部分で360度カメラが導入されていた演出もUniverseの世界観が増幅されたようで観ていて楽しい。にしてもこの曲、それぞれの楽器がどれも魅力的すぎて、ライブだと目と耳が足りない!

 

 

と、ここで本編終了。

有観客ライブ開催の特報と、終演後動画、ちゃんまつの舞などがあり、これで終わりか~はやいな~と思っていたら、アンコールへ!オンラインライブでもアンコールの演出があるのは、ちょっとうれしい。

 

アンコール一曲目、I LOVE…

本編終わってからこの曲歌いあげられるさとしくんの喉と体力どうなっ(以下略)。

それにしてもとんでもない曲だ。ツイッターでもこの曲の感想は何回もつぶやいている気がする。で、ライブで聞いてまたノックアウトされる。とはいえ、I LOVE…が発表されてからもう一年以上優に経過しているということはなんだか不思議な感じがする。わたしはまだ、画面越しでない、対面のライブで、この曲を聞けていない。この事実に(というよりその状況を引き起こしている原因に)何度も憂鬱な気持ちになったけど、I LOVE…をライブで聞く日まで絶対元気でいてやらねば、とも思わせてくれる。

 

アンコール二曲目、ラストのラストはStand By You

わたしの大好きなライブアレンジ。たしかホールツアーのときにこのアレンジを初めて聞いて、おったまげたのだ。2番のAメロアレンジがたまらなく好きで、ライブ映像を繰り返し観たいまでも、気分がぶちあがってパリピみたいに「Whoooooo!!!!!」とか言ってしまう。

たとえ僕ら遠く離れた場所へ行こうとも 変わらずにいたいよな? 変わるはずがないよな?

 

と歌っているSBYは髭男の曲の中でも特別な曲で、きっと彼らが上京して、メジャーデビューして、という大きな変化の中でも芯の部分は変わらずにいたい、という強い気持ち、ファンへの気持ちが歌われている曲だと理解している。それはこれまでもそうだったと思う。それが、コロナ禍で、会いたい人に会えない日々が続いている今、有観客のライブ開催が難しくなった今、改めて胸にグサグサ刺さる曲になってしまった。いや、「なってしまった」、というのはネガティブか。むしろ、この状況に置かれて初めて、この曲が歌っている「いつもそばにいる」という気持ちの重要性を再確認できて、そのおかげでこの曲のポテンシャルをより力強く感じられた、というか。だからこそ、また直接のライブで聞いて、髭男と、ファンのみなさんと、全力のクラップとウォーオオをやりたいのだ。

 

日曜日のラブレターと共に流れるエンドロールがあって、全ての配信が終わった。

ファンクラブライブと言わず、髭男が好きな人、気になっている人全員に見てもらいたいライブだったし、セトリだった。

 

そしてとにかく楽しかった。楽しくて、幸せだった。

 

 

 

一曲目からはやくも最高潮にぶち上がった時、わたしの身体の一部である「ライブ熱」という部位が熱を帯びるのを感じた。そうだった、ライブに行って演奏聞くときの、他には代えがたいこのテンションの上がり方!

長いことライブに行ってなくて熱を帯びることがなかったから、そこにあることさえ忘れかけていたけど、わたしの身体の中には結構な重さのある鉄の塊みたいなものが冷たく沈んでいて、それがむくむくと目を覚まして真っ赤に熱くなって、その正体が「ライブを観て高ぶる気持ち」だったことを思い出させられた。……なんだかやたら詩的で分かりにくい例えだけど(笑)、本当にそんな感じ。ここ最近感じていた憂鬱や沈んだ気持ちを、その熱で一気に溶かしてしまうような、強い力をもった何か。その熱のおかげで、凝り固まっていた全身がエネルギッシュに連動しだすような、何か。ご飯を食べたりお酒を飲んだりしてエネルギーチャージするように、わたしはライブを観るというエネルギーチャージをして、この部位を定期的に熱してあげないといけないんだった。

ましてや、待ちに待った髭男のライブである。メーター振りきっちゃう熱量である。髭男の音楽が大好きなのはいつも変わらないけど、ライブを観るとそのことを100倍強く痛感する。髭男はそういうバンドだった。頭ではわかっていたけど、ライブを観てそのことを思い知らされた。そうだった、これだから、音楽は、髭男はサイコーなんだ。

 

一曲目から、そのライブ熱を感じる心を思い出せたこと、に感慨深くなってしまった。

もちろん実際のライブに比べたらその熱はずっと弱いかもしれないけど、その熱が0じゃなければ、1感じられれば、実際のライブはもっともっとすごいんだ、100倍にも1000倍にもなるんだって、想像できるようになる。

この感覚を覚えたのは、きっとわたしだけじゃないと思う。髭男にかぎらず、音楽のライブや演劇、ミュージカル、いろんな文化芸術に触れたとき、言葉にしえないような感動を、何かしら覚える人は多いだろう。だから、 #文化芸術は生きるために必要だ 、と本気で思っている。さとしくんがインスタで書いていたように、音楽を楽しむ権利を、簡単に失ってはならないと思う。

 

絶対また笑ってライブに行くために、踏ん張って生き抜いてやろう。

そしてその熱は、どんなに小さくても、絶やさず持ち続けて居たい。オンラインライブでも、その熱は感じられた。