やまいも横丁

そのまなざしに刺さりたい

髭男沼落ちの経緯を振り返ってみる

 Official髭男dismが好きだ。それも、かなり好きだ。今っぽく言えば、完全に「沼落ち」している。
 
 音楽を聞くことは昔から大好きだし、良さを「語れる」アーティストは他にもたくさんいる。ただしそのうち、彼らを好きであるという事実が私自身にidentify(=同化)されたと実感するほど、どうしようもなくハマってしまったアーティストの数は少ない。
 そしてこのほど、そのうちの1組に髭男が新たに加わった。髭男を好きだということが、現在の私のアイデンティティのひとつであるといって差し支えない。

 髭男のファンクラブ、BROTHERSに入会したのは2019年11月。つまり、新規ファンであることに変わりはないのだが、彼らの音楽を漁りまくり、調べまくったりし始めたのはそれよりも前の段階だったと記憶している。


……はて、いつごろだったっけ?


というわけで、今回は私の髭男沼落ちの経緯を、髭男のディスコグラフィと、自分史を基に、振り返ってみようと思う。


赤字の見出し→髭男ディスコグラフィ
※黒字の見出し→筆者的髭男史

2018年 初夏:出会い

 記憶がかなり曖昧だが、おそらく5月ごろ。一番初めに耳にした髭男の曲は、サークルの後輩がカバーしていた「恋の前ならえ」だった。
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インスタのストーリーに上げられていた後輩の演奏動画(アカペラ)を見て、キャッチ―で良い曲だなあ、と思ったことを覚えている。そのころすでに友人らの間でささやかれ始めていた「Official髭男dism」というバンドの曲だと知り、それまで漠然と抱いていた「変なバンド名」のイメージは取り払われ、少し気になる存在に。

 この時点で原曲を漁ることはしなかったようだ。後悔が募る。。

2018年 10月:「Stand By You」EP発売

 この頃はおそらく、全くチェックしていなかったと思う。ただ、Stand By Youのジャケットをみて、これが髭男かあ、と認識していたような気はするのだが……。

2019年 1月末:気づき

 「出会い」からだいぶ経って、髭男の「ヤバさ」に気づく。(遅すぎるぞ、私!)
 日頃、音楽好きの友人とSpotifyでめいめいおすすめの曲をまとめたプレイリストをシェアし合って楽しんでいるのだが、その友人の作ったプレイリストに髭男の曲が入っており、何曲かまともに聞く機会を得た。

 「異端なスター」を耳にした瞬間、雷に打たれたかのような衝撃を受けた。

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 冒頭の「ねえ聞いて」から引き込まれ、最後の「怖がらずにどうか叫んで歌ってー」のビブラート、切るときの吐息まで、一瞬たりとも意識を逸らせなかった。ボーカルの声たかっ!ベース良くない?ここでこのフェイク!?歌詞良し、曲良し、演奏良し、始まりから終わりまでの展開があまりに鮮やか!


教えてくれた友人に思わずこんなライン(原文ママ)を送っている痕跡がある。

ていうか今更ながら異端のスターいい曲すぎんか?笑


いや、「の」じゃなくて「な」だから、私。

さらに、

オフィシャル髭ダンディズム、ボーカルのブレスとか息遣いを削がずに入れてるのがわかるんだけどそれが良い、そのおかげで近くで歌ってくれてるというか、変に高級になってなくて、いいわ。


……「オフィシャル髭ダンディズム」。

なんだろう、漂う、はじめまして感。。

いまや、「おふ」と入力しただけでOfficial髭男dismと表示される設定にしているというのに……。

 しかも、まずもって伝えようとしているのが、聡くんのブレス。
これはいまも大好きなポイントであることに変わりはないのだが、最初とにかく気になったのがそこだったらしい。

 このあとひたすら異端なスターを聞きまくり、他のアルバムにも手を出し始めた。カラオケで髭男を歌ってみて、キーが高すぎて、リズムが難しすぎて全然歌えず唖然としたのもこの頃である。

 しかし、この時点でもまだ、「ちょっと聞き始めた」程度に過ぎなかった。この頃からライブに行ったり、BROTHERSに入っている友人も何人かいて、周りは確実にざわつき始めていたのだが。

2019年 5月:「Pretender」発売

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 モンスターソング、「Pretender」が世に放たれたのがこの頃。そりゃあもちろん、聞いた。聞いてはいたけど……

 これも決定打にはならなかった。理由は、私が天邪鬼だから、というより他無いだろう。(笑)
 
 むしろこの頃、じわじわと過去曲にのめりこみ始めていた。

2019年 7月:日本武道館公演、「宿命」発売

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 いたるところで髭男の文字を見かけるようになったのはこの頃だろうか。武道館公演の舞台裏を映したワイドショーのワンシーンを観て、ふうん、こういう人たちなのねと思ったのを覚えているから、天邪鬼なりにさすがに気になり始めていたようだ。

2019年 8月:一線を超える

 もろもろの要素を整理してみると、引き返せない一線を超えたのはこのころと断定して良いのではないかと思う。見てしまったのだ、この動画を。

youtu.be
▲「犬かキャットかで死ぬまで喧嘩しよう!」と「異端なスター」、2017年渋谷クアトロでのライブ映像、そして


youtu.be
▲「たかがアイラブユー」、2018年中野サンプラザでのライブ映像。

 この動画、何回見たんだろう。これでもかというくらい、繰り返し見た。
 彼らのライブパフォーマンスとアレンジに、開いた口が塞がらなくなった。あれだけの高音をライブでもぶれずに歌いこなす……どころか、アドレナリン大放出でむしろパワーアップしている。癖になるグルーヴ感。「たかが~」のアレンジにはおったまげた。2番のABメロ……うわうわ、なんだこれ!!??

 公式にあがっているものではないので小さく書いておくが、同じくらい繰り返し見ていたのが、「夕暮れ沿い」のインストアライブ映像と、小沢健二の「僕らが旅に出る理由」をカバーしているライブ映像。

 つまり、私にとっての決定打はライブ映像だった。「たかがアイラブユー」があまりにも良かったので、中野サンプラザのライブ映像が特典になっているStand By Youの初回盤を探しまくったがどこも売り切れで、ものすごく後悔した。(のちにLIVE COLLECTIONを無事ゲット。)

 ちなみに、10月頭にはこんなラインを先の友人に送っている。

ひげだんの発明家って曲、まともに聞いたことなかったんだけど、フルでちゃんと聞いたら転調しすぎソングなんだね!!!!いま知った!!!!


……頼む、、最初からまともに聞いておいてくれ当時の私。。


2019年 10月:アルバム『Traveler』発売

 発売日、サブスク解禁と同時にすぐに聞いた。たくさん聞いた。ただ最初、CDは購入しなかった。


 なぜなら、スピッツのアルバム、『見っけ』も同日発売だったから


 スピッツファンでもある私、『見っけ』はCDも購入し、『Traveler』はひとまずサブスクで我慢した。
 ちなみにこの時購入したスピッツが表紙のMUSICA、裏表紙が髭男。買った当初は「ああ、この人たちも気になってるんだよね~」くらいの気持ち、なんならマサムネさんとあいみょんとの対談の方がよっぽど気になっていたのだが、今となっては本当に私得でしかない、豪華すぎる一冊である。

 しかし、やっぱりライブ映像が観たかった。
 2週間ほどこらえたものの、結局タワーレコードに走った。

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https://higedan.com/information/8488/
初回盤特典映像、「Official髭男dism one-man tour 18/19 from 2019.01.24 NHKホール ノーカット完全版」。
 
 これを観たが最後、だった。気付いた時にはもう沼の底、深いところまでずぶずぶと引きずり込まれていた。そして現在に至る(急)。

雑感

 だらだら書いたがまとめると、リリースのタイミングとは特に関係なく、「異端なスター」とYou Tubeにあがっていたライブ映像でハマり、Travelerの初回盤特典、NHKホールのライブ映像で止めを刺された、ということになる。
 沼落ちしたのがいつか、と聞かれれば……うーん、2019年の夏です、と回答するのが一番しっくりくるかな。曲を知っていくのと並行して、彼らのバックグラウンドや人柄に惹かれていったのも、沼落ち要素の一つだと思う。
 もっとはやく聞きこんでいれば……という後悔は常に募るが、とにもかくにも、出会えてよかった!

 これとまた別に、楢﨑さんに心を撃ち抜かれた経緯というのも存在するわけだが、、まあそれは、良いことにしよう(笑)